最初の内定につながる「説明会・イベント」の活用戦略

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最初の内定につながる「説明会・イベント」の活用戦略


なぜ“ただ参加するだけ”では内定に近づかないのか


多くの学生が就活のスタートとして「説明会」や「合同企業イベント」への参加を選ぶ。これは確かに情報収集の入り口として有効だが、「参加=成果」ではないという誤解がある。最初の内定に向かうには、単に参加するだけでなく、そこから「どう動くか」「何を掴むか」が圧倒的に重要になる。

説明会やイベントでは、企業側は多くの学生に一斉に情報提供を行う。その中で「この人に興味がある」と印象を残すには、質問や行動に明確な意図があることが求められる。ただ座って話を聞くだけでは、情報は得られても選考へのつながりは薄い。最初の内定を目指すなら、「次につなげる動き」を説明会内で完結させる必要がある。

「いい説明会」の見分け方と選び方


就活が本格化する3年生の夏以降、毎週のように様々なイベントが開催される。だが、全てに出ればいいというわけではない。時間にも体力にも限りがある中で、どの説明会・イベントを選ぶかが、効率的な就活のカギになる。

以下のような観点で「意味のある説明会」を選ぼう:

選考直結型かどうか:説明会参加者限定で選考案内が来るタイプは、最初の内定を狙うには非常に有効。

社員と話せる時間があるか:一方的な講演型ではなく、座談会や個別質問の時間があると、企業理解が深まり選考対策にもなる。

参加学生の層:一部のイベントでは、同じ志を持つ学生が集まりやすく、刺激や情報交換の場としても役立つ。

特に選考直結型イベントは、後のエントリーシートや面接の突破率に大きく影響する。仮に選考を辞退することになっても、「練習」としての効果が高い。

説明会参加前にやるべき準備とは


成果のある説明会参加には、「事前準備」が欠かせない。何も知らずに参加すると、「いい話を聞いた」で終わってしまい、何も残らない。

準備すべきポイントは以下の通り:

会社HPで事業内容をチェック:説明会で話す内容はHPにも書かれていることが多いが、その“上澄み”だけで満足してはいけない。

IR情報やニュースも読む:BtoB企業や知名度が低い企業ほど、実態を掴むには数歩深く調べる必要がある。

質問を3つ用意しておく:他の学生との差別化に使える。実際に聞くかは別として、「何を聞こうか」と考えるだけでも頭の整理になる。

このような準備をしておけば、説明会で聞く内容が立体的に理解でき、メモの質も上がる。企業理解が深まれば、志望動機や自己PRの説得力も高まる。

説明会での「見られ方」と振る舞い方


多くの学生が見落としがちなのが、「説明会でも見られている」という点だ。特に対面形式では、企業の採用担当者が学生の様子をしっかり観察している。ここでの印象が、今後の選考での“無意識の評価”に影響することもある。

心がけたい振る舞いは以下の通り:

開始前・終了後の立ち振る舞い:受付時の挨拶や退室時のお礼も、印象を左右する要素になる。

質問は積極的に:タイミングを見て質問できる学生は、企業に「主体性」をアピールできる。

身だしなみや姿勢:面接と同様、清潔感や姿勢、うなずきなどの非言語的要素も評価される。

また、オンライン説明会でも名前表示・リアクション・質問タイムでの行動が記録されていることがある。「どうせ顔見えないし」と油断しないことが重要だ。

企業説明会で差をつけるための“事前準備”と“当日の立ち回り”


説明会を「情報収集の場」で終わらせないために


就活生の多くが企業説明会を「企業から話を聞くだけの場」と捉えているが、それでは差はつかない。企業説明会は、ただ情報を得るだけの場ではなく、「企業に自分を印象づける最初のチャンス」でもある。実際、説明会での質問や姿勢が、その後の面接に影響を与えることは珍しくない。参加人数が多い大手企業であっても、質問者の氏名を控えている企業は多く、記録に残る機会と考えるべきだ。

また、中小企業やベンチャー企業の場合、説明会がそのまま「選考の一部」と見なされることがある。服装や話し方、質問の内容によって「志望度」や「理解度」が測られており、事実上の一次選考として扱われるケースもある。説明会に対して「どうせ聞くだけ」と捉えている学生は、そこで大きな機会損失をしていることになる。

事前準備で差がつく「企業理解」と「質問設計」


企業説明会に参加する前には、必ず企業HPやニュース記事、業界研究資料などに目を通し、「企業の理念・ビジネスモデル・業界での立ち位置」などを整理しておく必要がある。よくある失敗は、「会社概要すら知らないまま参加してしまう」ことだ。これでは得られる情報も限定され、質問も浅くなってしまう。

さらに、企業説明会で最も印象を与えるのは「質問の質」である。次のような質問は避けるべきだ。

HPに書いてあることをそのまま聞く

募集要項にある内容を確認する

一般論すぎる曖昧な質問(例:「御社の強みは何ですか?」)

一方、印象に残る質問とは、事前の調査をもとに組み立てられた「個人的な視点を含んだ具体的な質問」である。

例:

「●●という新サービスについて、将来的にはどのような市場展開を見込んでいますか?」

「私のように××分野に関心がある学生が、御社でどのようなキャリアを歩めるのかを伺いたいです」

このような質問を用意するには、企業情報を単に“読む”のではなく、“自分の興味と結びつける”視点が重要になる。

「姿勢」も評価されていると意識する


企業説明会では、身だしなみや立ち居振る舞いも見られている。カメラオンでの参加を求められるオンライン説明会では、背景の整理や服装の清潔感、姿勢・視線などが評価に影響を与える。また、リアル会場での開催の場合は、「開始10分前に到着し、受付・入室をスムーズにこなすこと」「メモを取りながら話を聞くこと」「質問タイムでの積極的な参加」などが、評価の対象になる。

ここで重要なのは、こうした「行動の一つひとつ」がそのまま企業側の“メモ”に残るということだ。選考直結型のイベントでは特に、名前と共に「印象」もセットで管理されている。緊張するのは当然だが、だからこそ丁寧で意図のある立ち回りが求められる。

「なんとなく参加」を避けて志望度を表現する


企業説明会への参加理由を問われたとき、「他の企業と比べて説明が分かりやすそうだったから」や「たまたま時間が空いていたから」という回答では、志望度が伝わらない。企業としては、「この学生はなぜ自社を選んだのか」を知りたいと思っている。

そのため、申込み段階から「なぜ参加したのか」「どの点に期待しているのか」「何を確認したいのか」を明確にしておくとよい。その気持ちが当日の質問やメモの取り方に現れ、企業側にも熱意として伝わる。

また、説明会で得た情報をESや面接で活用するには、「●●の説明会で、▲▲というお話を聞き、そこに惹かれた」というように、イベント参加の事実を交えて語ると説得力が増す。つまり、説明会を受け身ではなく“活用資源”として捉えることで、最初の内定に向けた布石となる。


就活イベント参加の“質”を高める具体的な工夫とは


単なる参加ではなく「能動的参加」を意識する


就活説明会やイベントに参加しても、「行っただけ」で終わってしまう学生は少なくない。だが、企業側がイベントで学生を見ているのは、質問の内容や態度などから読み取れる“意欲”や“関心の深さ”である。したがって、ただ参加して説明を聞くだけでなく、「どんな視点で見るか」「何を聞き出すか」を事前に明確にしておくことが差を生む。

たとえば、事前に企業ホームページをチェックし、自分なりの疑問点や気になる制度、働き方、キャリアステップについてメモしておく。さらに、パンフレットには載っていない“現場のリアル”を聞くことを目的にして、社員への質問に活かすなど、能動的な姿勢が必要だ。こうした工夫は、後のESや面接で「イベントで感じたこと」を語る際にも説得力を増す。

イベントで得た情報を“資産”に変える整理法


多くの学生が、就活イベントで聞いた話をその場の感覚で終わらせてしまう。しかし、内定を獲得する学生は、参加後にきちんと振り返りをして、自分の志望動機や企業比較に役立つ情報として整理している。

おすすめなのは、イベント参加直後に次の3点をノートにまとめること。

印象に残ったキーワード・フレーズ

想像と違ったポイント(良くも悪くも)

自分の価値観と合致した点・ズレた点

これらを蓄積しておくことで、エントリーシートを書く際に「なぜその企業を志望したのか」という理由に具体性を持たせられるし、面接でも「説明会でこういう話を聞いて、自分に合うと感じました」とエピソードを添えられる。

複数イベントを「比較材料」として活用する


一社単体で見るだけでなく、複数の企業イベントに参加することで、各社の違いや自分の価値観とのフィット感が見えてくる。「この企業は制度は良さそうだけど、社員の話し方が堅かった」「この会社の社員は楽しそうに話していて、雰囲気が合う気がした」といった肌感覚の比較も非常に重要だ。

また、「A社とB社で同じ制度があるけれど、説明の仕方が全然違った」など、話の内容ではなく“伝え方”の違いから企業文化が透けて見えることもある。比較の視点を持つことで、より鮮明に「自分に合う会社像」が輪郭を帯びてくる。

イベントでしか得られない“接点”を活かす


就活イベントでは、実は人事だけでなく、現場社員や若手社員が登壇していることが多い。こうした社員とのやり取りは、企業研究では得られないリアルな情報の宝庫だ。特に、採用ページには載っていない職場の雰囲気や1年目の働き方、成長の機会などは、直接聞くことで自分との相性を測る貴重な手がかりになる。

イベント後に「先ほどのご説明、印象的でした」といった感謝を込めた質問をすることで、記憶にも残るし、選考での加点材料になることも。企業によってはイベント後にそのまま早期選考へ案内されるケースもあるため、接点を丁寧に活かす姿勢は重要である。

一つひとつの経験を「志望動機」へと接続する


最終的には、こうしたイベント参加の一連の行動を、自分の就活軸や志望動機に落とし込む必要がある。「社員の雰囲気に惹かれた」「この制度が自分の価値観に合っている」といった具体的な感覚は、選考において説得力のある語り口となる。

イベントで得た情報を通じて、「だから私はこの会社を志望する」という“ストーリー”を語れるようにすることが、差別化につながる。特に、学生時代の経験に派手な実績がない場合でも、こうしたリアルな接点からの気づきは大きな武器になる。

就活イベントを「成果につなげる」ための行動戦略


説明会やイベントは“活用方法”で結果が変わる


企業説明会や合同企業イベントは、単に「情報を聞きに行く場」ではない。多くの就活生は、イベントに参加すること自体をゴールと捉えてしまいがちだが、本来の価値は「企業からの印象を獲得し、自分の志望度を伝える機会」として活用できるかどうかにある。

とくにインターンや早期選考に直結するケースでは、学生側の参加姿勢や質問内容が、企業の評価に直結することも珍しくない。つまり、ただ参加するだけでなく、「何を得たいのか」「どんな印象を残したいのか」を事前に設計し、主体的に動くことが、他の学生との差を生む。

印象に残る学生がしている行動とは?


企業担当者は、1日に何十人という学生と接している。その中で印象に残る学生には、いくつか共通する行動がある。

登壇者や社員の話に対して、具体的な感想や質問を伝える

イベント後にお礼のメールやメッセージを送る

「貴社を志望する理由」に関連する質問を用意している

プログラムの中で積極的に発言し、対話のキャッチボールができる

特別なスキルが必要なわけではない。むしろ、相手に興味を持ち、礼儀と熱意をもって接することで、「丁寧で信頼できる印象」を与えることができる。これは、書類選考や面接の前に「非公式の評価ポイント」を得るチャンスとなる。

イベント後にするべきアクションが差をつける


イベント参加後、満足してそのまま終わってしまう人は非常に多い。しかし、ここで「次に何をするか」が結果を左右する。イベント後に行うべきアクションは以下の通り。

参加メモを振り返る
 どの企業のどんな話が印象に残ったか。自分の価値観とどのように重なったかを記録する。

質問した内容と担当者の反応を整理する
 相手がどう答えたかを思い出し、それがどう志望動機につながるかを言語化する。

志望企業へのアプローチにつなげる
 興味を持った企業には個別説明会やOB訪問を依頼したり、ESの中で「◯月◯日のイベントで感じたこと」を盛り込んだりする。

このように、イベントを「一次情報の仕入れ」としてだけでなく、「次の行動への橋渡し」として活かせるかが、内定の近道となる。

同じイベントに参加しても、成果には大きな差がつく


同じ企業説明会に参加した学生同士でも、「参加しただけ」の人と、「そこからESや面接につなげた人」では結果がまったく異なる。企業側もイベント参加者の中から“次のアクションを起こした人”に注目するため、たとえその場で目立たなかったとしても、後日のアプローチが評価される可能性がある。

特に少人数の座談会やセミナーなどは、企業が「学生の志望度を図る場」として見ていることもある。学生側が「評価されている」という意識を持つことで、発言や姿勢にも緊張感が生まれ、自然と成長の機会になる。

内定に近づくための「説明会・イベント」の最適な使い方


参加前に「目的」を持つ
 何を知りたいのか、どんな情報が今の自分に必要なのかを明確にして参加する。

「相手との接点」を意識する
 一方的に情報を受け取るのではなく、自分の視点を交えて感想や質問をぶつけてみる。

参加後に「次のアクション」を計画する
 メモや気づきをもとにESの文章を改善したり、面接の想定質問に活用する。

この一連の行動が“内定を取るための行動”に直結していく。特別なスキルや人脈がなくても、イベントや説明会という誰もが参加できる機会をどう使うかで、最初の内定までの距離が大きく縮まるのだ。

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